秋田市/仁井田浄水場DB、公募型プロポで公告(1月20日)
=秋田市=
仁井田浄水場DB、公募型プロポで公告
事業費限度額242億円、5年2月契約
秋田市上下水道局は19日、仁井田浄水場等整備事業で設計・施工一括発注方式(DB方式)を採用するプラント部分を公募型プロポーザルで公告した。事業費限度額は242億6,248万円(税抜)で、参加資格審査と提案書類審査の2段階審査で選定する。仮に応募者が1グループでも審査は行われる。総合評価点は1,000点で、内訳は技術評価点700点、価格評価点300点。JVへの一般般建設業の参加は当初予定通り、認める形にした。契約締結は5年2月の予定。
計画は、既存仁井田浄水場の北側と東側に新浄水場を建設し、豊岩浄水場や取水場を改造するもの。仁井田浄水場では給水量を65,300㎥/日にダウンサイジングするほか、能力に余力がある豊岩浄水場を改造してフル活用し、35,800㎥/日を処理することで、1日あたりの合計計画給水量を101,100㎥とするもの。
新仁井田浄水場(仁井田字新中島221-2ほか)は既存施設の北東側市有地、南東側の汚泥ストックヤード、既設天日乾燥床の一部に計画浄水量71,900m㎥/日で建設。浄水処理方式は粉末活性炭+凝集沈澱+急速ろ過。主要施設には◇取水・導水施設(沈砂池、取水ポンプ施設等)◇浄水施設(着水井、混和池、フロック形成池、凝集沈澱池、急速ろ過池、浄水池)◇各種設備(中央監視制御設備、薬品注入設備〔凝集剤、消毒剤、pH調整剤〕、粉末活性炭注入設備、非常用自家発電設備、受変電設備)◇送水施設(送水ポンプ)◇管理用建物:管理棟、薬品棟、粉末活性炭棟、場内配管、排水処理施設(排水池、排泥池、濃縮槽)―などを盛り込む。
また、造成や管路施設(手形山送水管、豊岩送水管、御所野送水管、豊岩配水場連絡管、御野場本管、公共下水道接続、電気防食設備)も整備するほか、既存施設(既存取水・導水施設)の撤去も行われる。
豊岩浄水場(豊岩豊巻)の改造では浄水施設(急速ろ過池、 送水施設(送水ポンプ〔豊岩、浜田〕、各種設備(中央監視制御設備、粉末活性炭注入設備、受変電設備)、豊岩取水場(豊岩豊巻)の改造では管理用建物(非常用自家発電設備棟)、各種設備(受変電設備、非常用自家発電設備、遠方監視制御設備)などが整備される予定。
プロポーザルに応募する事業者は設計企業、建設企業(土木・建築・機械・電気)で構成する「コンソーシアム」を組成。秋田市内に本社または本店を置く建設企業を含め、施設建設に際しては特定建設工事JVを設立する。JVは土木、建築、機械、電気すべの工種で各1社以上、計4社以上は地元企業を含むものとする。土木と建築における市内企業の総合点数は850点以上。「同一の工事を複数で行う場合は1社が特定建設業許可を受けていること」とし、特定建設業許可業者に限定しない形をとった。
設計・建設における事業費限度額は242億6,248万円(税抜)。2月7日~18日にかけて現地見学会を開催。プロポーザルの参加表明書等提出は4月11日~22日、資格審査結果の通知は5月19日~25日、第1次技術提案書の提出は6月20日~24日までが提出期限。7月に技術対話を行った後、9月15日~22日にかけて提案書類を提出し、11月に技術提案書のプレゼンテーションを行って最優秀提案者を選定。優先交渉権者の決定・公表および契約締結は同年12月。
技術評価審査は計700点満点。事業計画が100点、更新整備に関する事項は共通事項が110点、新仁井田浄水場に関する事項が300点、豊岩浄水場・取水場に関する事項が90点、地域貢献に関する事項が100点。
19日に公表した事業者選定基準の中には、各審査項目に対応する「評価の視点」も細かく記載されており、市が重視するとしている「地域貢献に関する事項」(地域貢経済への貢献90点、地域社会への貢献10点)では、構成員となる市内建設企業への分担工事の合計額や、協力企業としての市内建設企業の活用、資機材の地元調達への配慮に計80点を配点するとしている。